■秀丸マクロについて。 ・秀丸マクロは秀丸で開いているファイルに対して処理するマクロです。  拡張子は .mac です。 ・中身はテキストファイルです。  構文は C 言語に近いものになっています。  興味があったら秀丸のメニューの「マクロ」>「マクロヘルプ」を見てみてください。 ■秀丸マクロの使い方。  まず Hidemaru.exe と同じフォルダに置いてください。  これで準備完了です。  実行方法はふたつあります。 a:「マクロ」>「マクロ実行」から実行する。  特定のマクロファイルを選択して実行できます。  試しに実行するときに向いています。 b:「マクロ」>「マクロ登録」で登録してから実行する。  ここで登録したマクロは「マクロ登録」の上に一覧で表示されますので それを選択すれば実行できます。  また、右クリックメニューやツールバー、ショートカットにも割り当てられます。 ■とりあえず使ってみよう!  まず各マクロを Hidemaru.exe と同じフォルダに置いてください。  次にメニューの「マクロ」>「マクロ実行」で Renban2.MAC を選んでください。  ダイアログが出るので 00 と入力してください。  次のダイアログでは 10 と入力してください。  そうすると 00 01 02 03 04 05 06 07 08 09 10  と出力されると思います。 ■ここに置いてある秀丸マクロのリスト。 (C):処理にクリップボードを使用します。何かクリップボードに入れてあると消えちゃうので注意。 (E):カーソルのある行から文末まで処理します。選択範囲ではありません。間違えると死ねるので注意! (P):中にパスをハードコーディングしてから使ってください。そのままでは使えません。 (S):選択してから使用してください。選択範囲内に適用します。 ・10Enter.MAC  10行改行を入れます。それだけ。  でもなにげに便利。 ・10Undo.MAC  10回アンドゥします。  マクロや正規表現でとんでもない処理をしちゃったときに使いましょう。 ・AutoGrep.MAC (P)  よく使うフォルダを中にハードコーディングしておくことで、1ボタンで grep します。 ・BrowseImport.mac (P)  import 文にカーソルを持っていってから実行すると、  そのクラスの JavaDoc をブラウザで表示します。 ・CommentOutC.MAC (S)  C 形式でコメントアウトします。  範囲選択した後実行すると、その前後に /* と */ を入れます。 ・CurrentFolderOpen.MAC  今開いてるファイルがあるフォルダを開きます。  これを使うと秀丸の履歴がランチャー代わりになったりします。 ・DeleteFootSpace.MAC (S)  行末のスペースとタブを取り除きます。  何もしないと全文に行うので注意。範囲選択してから実行してください。 ・DeleteHeadSpace.MAC (S)(C)  行頭のスペースとタブを取り除きます。  何もしないと全文に行うので注意。範囲選択してから実行してください。 ・DeleteSameLine.MAC (E)  重複行を削除します。  たとえば、 AAA AAA BBB  というファイルがある場合、これは AAA BBB  になります。  カーソルのある行から文章の最後まで処理します。 ・DescLines.MAC (S)(C)  選択範囲内の行を逆順に並べ替えます。  たとえば AAA BBB  の2行を選択してから実行すると BBB AAA  に入れ替えます。 ・Fileline.mac (C)  タグジャンプ用に「ファイルパス(行番号)」を生成してクリップボードに入れます。  これを使うとテキストファイル同士でリンクを張れます。 ・FileName.MAC (C)  秀丸で開いてるファイルのファイル名をクリップボードに入れます。  それだけ。 ・FilePath.mac (C)  秀丸で開いてるファイルのファイルパスをクリップボードに入れます。  それだけ。 ・FileReload.mac  ファイルをリロードします。  「閉じて開く」のではなく、「全削除して挿入読込」するのでアンドゥ情報等が残ります。  秀丸と IDE を平行して使っている場合に、 IDE 側で編集しちゃった場合に使ってください。 ・FindValueType.MAC  変数の型を探します。  たとえば int i;  と宣言されている時に、 i  の右にカーソルを置いて実行すると、メッセージボックスで int と表示します。 ・Folder.MAC  フォルダを開きます。  フォルダのパスを範囲選択してから実行すると、そのフォルダを開きます。  範囲選択されてないときにはダイアログを表示するのでその中にパスを入れてください。 ・GetPackage.mac (C)  開いているファイルのファイルパスからパッケージ名を生成します。  C:\test\src\jp\co\domain\Util.java なら  jp.co.domain.Util を生成します。  生成したものはクリップボードに入れます。  開いているファイルが src 下にあって、  その src 直下がパッケージ名=フォルダ名になっている必要があります。 ・H2Z.MAC  カーソルの直前にある単語が半角なら全角にします。 ・InsertAllCharCode.MAC  カーソル位置に、全キャラコードで指定したファイルを読み込みます。  最初にダイアログが出るので、ファイルを指定してください。  そうすると、全文字コードで読み込んだ結果を全部カーソル位置に挿入します。  ただし、その開きたいファイルでこのマクロを実行できないのでご注意。  「このファイルの文字コードってなんだろう」っていう場合に使用してください。 ・L_.mac  左の _ へ移動します。 ・L4.mac  左へ4つカーソルを動かします。  それだけ。 ・LBig.MAC  左に移動して、大文字かスペースかタブがあったら止まります。 ・LeaveNest.MAC  ひとつ外の { へと出ます。 ・LinePacking.MAC (E)  数行ごとにパッキングします。  たとえば あ い  で、これに 2 で _#_#_ を渡すと あ_#_#_い  になります。  「3行1セットになってて正規表現とか使えない〜!」とかいう場合は、 これで1行ずつにまとめてから処理するといいと思います。  カーソルのある場所からファイルの最後までが対象です。 ・LiteralMaker.MAC (S)  文字列リテラルを作成します。  JavaScripts.java で使ってる4つの置換をファイル全体に行います。  ※ファイル全体に! ですから、置換対象を別ファイルに移してから置換してください。  具体的には "あいうえお\nかきくけこ"  が + "\"あいうえお\\nかきくけこ\"" + "\r\n"  になります。 ・MakeAccesser.MAC (S)  アクセサを作ります。  アクセサ元になるインスタンス変数は private File fFile_ = null;  という形式である必要があります。  これら、インスタンス変数を範囲選択してから実行してください。 ・OpenImport.mac (P)  import 文にカーソルを持っていってから実行すると、  そのクラスのソースを表示します。 ・OutputDate2Clip.MAC (C)  YYYYMMDD_HHmm 形式で現在日時を出力します。  さらにそれをクリップボードにもコピーします。 ・PragmaTwiceMaker.MAC  ぷらとわ用置換処理を行います。 ・R_.mac  右の _ へ移動します。 ・R4.mac  右へ4つカーソルを動かします。  それだけ。 ・RBig.MAC  右に移動して、大文字かスペースかタブがあったら止まります。 ・Renban2.MAC  連番を作成します。  最初のダイアログで 08 、次のダイアログで 12 を入れると 08 09 10 11 12  と出力してくれます。 ・RepeatPaste.MAC  繰り返しペーストしてくれます。  ダイアログが出るので、ペーストする回数を入力してください。  クリップボードの中身を入力した回数ペーストします。 ・RepeatPaste10.MAC  RepeatPaste.MAC の10回固定版です。  ダイアログが出ないので便利? ・ReplaceForRegular.MAC (S)  正規表現で使う ( や ) の前に \ を付けます。  範囲選択してから使用してください。 ・ReturnBeforeEdit.MAC  編集前に戻します。  「編集のやり直し」は最後に保存した所までしか戻りませんが、 これは開いた時点まで戻します。  今までの編集はやり直し! という時に使ってください。 ・S2B.MAC  カーソルの直前にある単語が小文字なら大文字にします。 ・S2B_Separated.MAC (E)  行頭の文字を大文字化します。  さらに _ があればそれを取り除いて次の文字を大文字化します。  カーソルのある場所からファイルの最後までが対象です。 abc_def_ghi  なら AbcDefGhi  にします。  テーブルの列名からメソッド名を作成する時に必須! ・S2BLineFirst.MAC (E)  行頭にある文字を大文字化します。  カーソルのある場所からファイルの最後までが対象です。 abc  なら Abc  にします。 ・SearchCopyRegular.MAC (E)  正規表現検索して、ヒットしたものをコピーします。  ダイアログが出てくるので、正規表現を入力してください。  カーソルのある場所からファイルの最後まで検索します。  途中ヒットしたものを片っ端からコピーします。  ヒットした単語は改行で区切られて追加コピーされていきます。  注:動作環境設定で「ユーザーインターフェイス」>「検索での表示」が「範囲選択」に なってないとたぶんうまく動きません。 ^[^\.]+\.MAC  でここから実行すると、ここ以降にあるマクロファイルがヒットすると思います。 ・SearchCount.MAC (E) ・SearchCountRegular.MAC (E) ・SearchCountWord.MAC (E)  検索してヒットした数を数えます。  上から、普通に検索、正規表現検索、単語検索です。 ・SelectComment.MAC (S)  C/C++ の /* */ 形式のコメントを範囲選択します。  選択したいコメントの中にカーソルを置いてから実行してください。 ・SpaceInsertToLineEnd.MAC (E)  行末に4つのスペースを入れます。  処理する中で一番大きな行にあわせてスペースを入れます。  つまり、一番大きな行が24文字あるなら、全行が28文字になるようにスペースが入れられます。  (ブロック貼り付けを使うと実は必要ないんだけどとりあえず) ・TabReplacer.MAC (E)  タブをスペースに置換します。  単に置換するだけでなく、ちゃんと見た目通りに置換します。  たとえば AA // コメント。  であれば、ちゃんと AA // コメント。  に置換します。 ■秀丸、これだけは! ・ブロック選択。  Ctrl や Alt を押しながらドラッグすると、四角く選択できます。  これを使うと AABBCC DDBBFF GGBBII  から真ん中の BB だけ取り除いて AACC DDFF GGII  というのが簡単にできます。 ・正規表現。  正規表現を使うとかなり色々できます。 RegularExpression.txt  によく使うサンプルや構文についての解説を置いておきましたので 参考にしてください。  っつーかむしろこっちの方が便利かも……。 ■秀丸マクロチップス  いくら秀丸マクロが C++ に似てるからと言っても、やっぱり結構違います。  ところどころ VB っぽいし。  そんな感じのチップス。 ・ for はない。  while で代用しましょう。 ・文字列を書き込む。  insert で。 ・文字列を取得する。  gettext() で。 ・カーソルのある場所の文字の取り方。  code で文字コートが取れます。これを文字リテラルと比較できます。  code == 'a' とか。  code を文字列に変換する時には char() を使います。 ・文字列操作。  文字列の中から1文字ずつ取り出すときには midstr() で。  上の code を使うか gettext() してから midstr() を使うか。 ・最初に戻る。 #PosX = x; #PosY = y;  してから moveto #PosX,#PosY;  すれば、最初の位置に戻ります。  処理後にすると便利。 ・文字列の検索。  文字列変数内の文字列から検索するときには strstr() 。  正規表現とかは当然使えません。 ・クリップボードから取り込み。 beginclipboardread; $strCurrentLine = getclipboard; while( $strCurrentLine != "" ) { $strData = $strData + $strCurrentLine; $strCurrentLine = getclipboard; }  って感じのが基本。  クリップボードへのセットは setclipboard で簡単に。 ・ファイルの最後まで。  ファイルの最後に来ると、 down や right で result に false が入ります。  それでファイル全体に処理できます。