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Machician - 第7話 灰色の鬼、白き翼 (2)
「ええーっ!!!!?」
 装甲多脚の格納庫。
 すべてのシャッターを閉め切ったその中で、ジャージの声が響く。
「え、えっ、えっ? ええっ!?」
 ジャージは顔を真っ赤に染め上げて、ただひたすら驚く。
「……そんなに驚かないでくださいよ……いい大人が」
「う”、悪かったわね、経験なくて」
「そこまでは言ってませんよ……」
 ばつが悪そうに紫恋が横を向く。
「……でも、私の記憶だと、結構すぐ戻ってきたと思うし、そんなそぶりなかったけど……」
「それはもう……とりあえず口止めしましたから」
「ぬかりないわけね」
王子はちゃんと自分のしたことをわかってて、でも唖然としてたっていうか……とにかく服着させて、なんでもなかったって顔して戻れって言って」
「そうなんだ……うめも気付かなかったと思うから、アカデミー賞ものね」
「なんとなく気付いてそうだけど、うめは」
「カンは鋭そうだものね……で? 私にできることって……あるのかな」
「あなたがこの手のカウンセリングに向いてないのは理解してるんですけど……他に話せる人いなくて。あ、ひとつ訊きたいんですけど」
「何?」
「今の話聞いて、動揺しました?」
「十分したけど」
「そうじゃなくて……ジャージさんは、王子のこと、どう思ってますか、ってことです」
「あ……」
 また顔を赤らめる。
「べ、別になんとも思ってないけど……歳が結構離れてるし、かわいい弟ってところでしょ。性格的には結構大人びてるけど」
「ならいいんです」
「……あんたはどうなの?」
「んー、悪くないかな、結構上手だったし」
「へ!?」
「でも、深く付き合うのは嫌かな。うめっていう共通の友人がいるからこそ成り立つ間柄っていうか」
「……でもそれで、しちゃったらまずいでしょ……」
「はい、だから困ってるんです。本当になんでこんなことしたんだろう、って……」
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